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イデコや積立てNISA、はたまた個人的にS&P500等のインデックスファンドを買っている人にありがちなのが、

「インデックスファンドを買ってほったらかしているだけなのに過剰なリターンを求め過ぎている」

ということです。


よく、こういう話を見かけませんか?

「毎月2万円の積立てでも利回り5%で30年運用すればなんと1,630万円になるのです。単純に毎月2万円を貯金しただけでは30年で720万円にしかなりません」

そして、こんな話もセットでついてきます。

「わずか5%の利回りでも30年も続けるとこれだけ大きな差になるのです。これは複利の力によるものでアインシュタインが人類最大の発明と呼んだのも頷ける話ですね」
(アインシュタインが本当にそう言ったのかどうかなんて知りませんが、いきなりアインシュタインの名前を持ち出して権威付けしようとするなんてちょっとどうなんでしょうね)

そしてそして…

「5%の利回りは簡単に達成できないのでは?と考える人もいるかもしれませんが、過去の米国株のリターンから考えると長期での保有なら5%は十分に達成可能な数字なのです」

とくるわけです。

95%くらいのインデックス投資家のブログはこれを延々と言っているだけなんですよね。

実際、S&P500のリターンを1970年から見てみると15年以上保有した場合、どの期間を切り取っても最低でも年4.24%のリターンが得られます。


しかし、過去の米国株の上昇は長期金利の低下という恩恵を受けていた事実もあり、今後もこれだけのリターンを得られるかは不明です。



そもそも老後資金としてイデコを運用している場合は、ある程度の年齢になれば株式100%ではなく債券や元本確保型の商品にスイッチングしていくという人が大半なはずですから、株式100%という割合のまま定年までの計算をするのは完全に間違っていますよね。



S&P500は長期的に見れば大きな暴落が来ても何年かすると高値を更新しています。

「それなら株価が回復するまで待ってみても良いんじゃないか」

と思われる人もいるのでしょうが、自分があと数年で定年となるときに運悪く株式の大暴落が起こり評価額が一気に半減してしまったら…

それでも悠長に

「いつか株価は戻るから…」

などと耐えられる人はほとんどいないでしょう。


マスコミや経済学者はこぞって

「今回のショックで株式は死んだ」

「もう高値を更新することはないだろう」

「ここからさらに半値になることも十分考えられる」

などと鮮烈な煽り文句を並べ立て、不安を掻き立てます。

こんな状況でも淡々と積み立てをしていくために、50代になるころにはリターンを求めるよりも「減らさない運用」をやっていく必要があるのです。

そのため債券や元本確保型の商品の比率を増やしていくのですが、そうなると株式が順調に値上がりしても資産に対する割合は低いため想定通りのリターンを得られなくなってしまいます。

今後も株式が順調に値上がりしていくとは限らず、また年齢が上がればほとんどの人はスイッチングを行い安全資産の割合を増やすため当初目論んでいたリターンを達成できる可能性は非常に低くなります。

では、どの程度のリターンなら現実的なのかという話になると思いますが、個人的には年2%程度と考えておくとそんなにがっかりしないんじゃないかなと思います。

例えばイデコで毎月23,000円の積み立てを30年間行い、利回りが2%であったら30年後に1,130万円になります。

さらに年収330万~695万円のサラリーマンであれば年間82,800円の節税になるためこれも貯蓄したとすると30年で248万円。

合わせて1,378万円になるので老後資金問題の2,000万円には届きませんが、計画的に使えばそこまでカツカツの生活にはならないでしょう。(お金が無いのなら無いなりの生活をすればいいだけなんですけどね)

間違っても6%、7%なんていう馬鹿みたいに高い利回りは想定せずイデコ+αの貯蓄、運用を心がけたいものです。